NHKの歴史探偵をご存知でしょうか。新たに見つかった資料などから従来の視点と違う歴史を見せてくれます。市井で保存されていた日誌から当時の人々の動きがつかめ、新たな視点をもたらしてくれることに気がつきました。手話ガイド「異人館シリーズ」を作成する時に「建築物の歴史」はわかっても、そこで暮らした人の記録、周囲の方々の記録がないので「隠し部屋」の用途も想像に任せるしかないのか残念でした。大連盲啞學校の歴史を探るために多くの文献に当たるだけでなく、当時そこで暮らしていた方々の生の証言をつないでいくうちに「ろう者の誇りある人生」が浮かび上がってきました。今を生きる私たちも未来へのメッセージを作るために様々な手話動画をたくさん残していかねばならないと思いを新たにしました。
緊急事態宣言も4回出され、第5波が拡大していますね。周囲の65歳以上の方々のほとんどがワクチンを打ちました。副反応について、2回目のワクチン接種では発熱、動き難い倦怠感などに見舞われる人がほとんどでした。感染を防ぐというより、重症化を防ぐことに重点を置くのが、政府の言い分のようですが、陽性者の数、病院逼迫状況などの様々な数字が飛び交っていてわかりにくくなっています。そろそろNHKなどで解説ドキュメンタリーを作成して欲しいですね。
一年近く、更新していないのに気がつきました。会社勤め、自営業の3足のわらじを履いているので多忙で気がついたら、あっという間に1年が過ぎていました。
もちろん、かもめの活動もずっとやっております。手話カフェかもめ、手話動画取材、手話教室など諸々の行事は続けています。また、冊子も新しく刊行しました。
でも、新型コロナ禍のため、2月初旬から全ての活動を休止しています。私自身も会社のテレワークを使って在宅勤務中です。
緊急事態宣言が解除になりましたが、手話カフェかもめ、手話教室は会場の制限があり、対策を考慮中です。手話カフェかもめ、手話教室を楽しみにされている方々、もう少しお待ちくださいね。
今、手話中級教室では、19時から19時45分までろう者の1分〜2分のトークを読み取って日本語に翻訳する授業、19時45分〜20時半まで「日本語の例文」を日本手話で表現する授業を行っています。この例文は、聴覚障害児童教育で長年、教鞭をとってこられた先生の教材をヒントにしています。「明けても暮れても練習、練習」「メダカは1匹だけ生き残っている」などなど。簡単な文章ですね。でも手話では・・。四苦八苦する聴者の手話から読み取って「日本手話」での的確な表現をろう者にしてもらう・・その繰り返しのうちにふと感じたのは・・。「この教材には視覚に頼る子供達にとって日本語に親しむための隠れたプロセスがあるのでは。」と思い至る様になりました。言語学者でもないし、教育関係者ではないのですが、1つの文章を習得するメカニズムにつながっているのではという直感のみです。だって視えてしまう。日本手話で表現できるものばかりだし・・。と心がささやいています。うーん。
平成から令和になりますね。でも聴覚障害者への情報保障はまだまだです。観光施設にミニ動画が上映されることが多いのですが、字幕がついていません。そこで先方に頼んで動画を借りて字幕をつけて上映した所、字幕のあるのとないのでは大きな隔たりがあります。手話だけでなく、字幕ももっと色々なところにつけてもらいたいものです。こちらには字幕挿入システムがあるので、これからも動画を上映している施設と相談して字幕挿入への理解を深めてもらうつもりです。iMac2台、adobe premireを使用していますが、最近、重くなってきました。新しい機材が欲しい・・。どなたか、機材を購入するためのいい知恵を授けてくれないかなぁ・・。(><)
今日、新元号が決まりましたね。
「令和」、春の香りがたなびく中、和やかに明日へと想いを馳せることができることへの祈りを込めて「万葉集」から抜き出し、つけられたそうです。「さなえさんのて」二巻がやっと完成しました。絵本の原作から手話のラフ起こしをし、原作者に確認してもらい、手直しをするのに半年かかりました。日本語の原文→手話表現→日本語字幕作成→原作者のチェック→手話表現変更→日本語字幕変更と気の遠くなる作業の繰り返しの末、完成しました。優れた作品になったと自負しています。ぜひ、ご覧ください。
第6回学習会を行いました。南海トラフ大地震について神戸市危機管理室の上村氏をお招きして講演を行っていただきました。地震が起きてから82分で神戸に津波が到達するそうです。神戸に到達する津波の高さは3メートルほどで海岸沿いに被害は及ぶものの山手には影響はないそうです。とにかく津波情報が来れば、山の方面に逃げること。最悪レベルの状況を想定した神戸市の対策に参加者から多くの質問が相次ぎ、あっという間に時間が経ちました。前回も今回も神戸市の出前トークを活用しています。色々と為になるのでこれからも活用していきたいと思います。
手話動画マガジンの字幕を担当しています。なお、私は生まれつきのろう者です。日本語は4歳から悪戦苦闘して学んだ末の第一言語です。4歳から6歳までの2年間はろう学校幼稚部で身振り、表情、口形を基本としたコミニケーションをしていました。幼稚部ではガチガチの口話教育を受けたことはなく、楽しく過ごしていました。小学一年の時、難聴学級の担任の先生から「身振りを使ってはダメ!言葉が覚えられなくなる!」とこっぴどく叱られるまで自分のコミニュケーション手段に全く疑問を持っていませんでした。色々あって、補聴器の使い手になったので「難聴者」になりました。日本手話はスラスラ読めるので日本語の字幕をつけるのには不自由しないけど、手話の表現にはちょいちょい戸惑います。翻訳に必要なのは、何と言っても日本語の力です。小説を一冊書くがごとく、文章表現に貪欲にならないと翻訳はできないと思い知っております。日本語が大好きなのでこれからも精進していきます。ちょいとした決意でした。
縁あって新しく迎えた子猫ちゃんです。デフサポートかもめのシンボルの猫にそっくりですね。かもめがなかったら出会えなかったかも・・。
「君はずっと未来の彼方で待っていて『出会い』の時が来たから巡り会ったんだね。」
生きることの先には、いくつもの「巡り合い」という待ち合わせ場所があって、思いがけない縁を感じることこそが「人生の醍醐味」なのかなとふとした折に感じます。
8月26日、神戸市の出前トークを利用して、住宅都市計画局・菅原氏による講演を手話通訳付きで行いました。豊富なイラストと写真でわかりやすく講演して頂きました。質問も相次ぎ、これからの神戸に対する期待も大いに高まりました。「街角・手話ビデオチャット」ができるようになってほしいとの意見が齢80近くの方々から相次ぎました。開港当時のハイカラ・進取の気性をもう一度取り戻したいですね。大震災で無くしたものを開港150年を機に蘇らせたいものです。今、北野取材スタッフ陣が北野異人館ガイド作成を皮切りにいろんな神戸の良さを紹介するための動画を作成中です。ARを使って手話の良さをアピールする作戦も進行中です。